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希望の星

ルンが自ら瘡蓋になっていた部分を剥がしてしまい、出血がひどくなった。
服の上からというより、服をずらし背中にクロスさせていた紐を外して直接口で剥がしたのだと思う。
みつけたときは、洋服は首から下がっていただけだった。
ボタンホールが緩かったのか、とにかく服を脱ぐようにして一心不乱で剥がしたのだと思う。
瘡蓋は驚くほどの大きさで、横10センチ縦4センチくらいあった。
瘡蓋がはがれてから、悪臭はピタリと止んだ。
服に付く血の量が多くなった。

食欲もあるし、元気もあるが、こんな状態なら貧血がひどいんじゃないだろうかと心配になって、昨日病院に行ってきた。
体重は5.5キロ。
体重は落ちていない。
先生は目を見て判断し、貧血はしてないと言った。
レントゲンを撮ると、肺に転移してなく状態は悪くない。

洋服を着せていき、洋服についた血液の広がった部分も見せたが、血液だけが出ているわけではないので、出血がひどいというわけでもないそうだ。
患部の中から腐ったものが押しあげられて一緒に出てくるらしい。
言われてみれば、血ではなく透明ともいえない液体はずっと出ていたのだ。
止血剤は処方してくれたが、これを飲んだからといって、出血が劇的に止まるということはないからねと言われた。
まあ、気休めみたいなものかもしれない。
そもそも原因は腫瘍なんだし、劇的に止血する方がおかしいのかもしれない。
そして、最初に診断した時に手術をしたり、抗がん剤を打っていたり腫瘍に対して何か処置をしていたら、今、ここまで元気でいられたかどうかは分からないと言われた。
そうだと私も思う。
先生は猫の場合の乳腺腫瘍の悪質さは何度も経験しているだろうし、だからこそ本音を言えば手術は勧めないとあの時に言って、私も納得したのだ。
この出血に私自身がうろたえてしまったのだ。
これは腫瘍が進行している過程に過ぎないのだということを、私が理解してないと先生は思ったのかもしれない。
あまりにも他の猫たちと変わらずいるので、私自身がこんな状態でも元気だということに驚いているというのが本音なのだ。
痛がるふうもないし、先生が腫瘍を触っても、嫌がらないし声も上げない。

おいしいものをたくさん食べさせ、ストレスを与えないように、好きなように過ごさせてねと言われた。
会計を済ませて帰るときにも、ストレスを与えないようにと再度言われた。
行きの車の中で、ルンはおしっこを漏らしたが、こういう病院に行くことさえも、ルンにとってはストレスになるに違いない。

ルンは白血病が陰転した仔だから、同じ病気の仔にとっては希望の星だろう。
それと同じく、乳腺腫瘍の手術を選択しなかった仔を持つ飼い主さんにとっても、ルンは希望の星となるよう長生きしてほしいと思っている。

診察台の上でのルンは固まっておとなしかった。
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