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96歳の女性のその後。

知人の母親である96歳の女性のことをブログに取り上げたのは昨年の11月。

「96歳の女性に魅了されて・・。」というタイトルで3回に分けてUPした。

その女性のその後を。

96歳の女性は、誕生日が過ぎて97歳になった。
骨折を機に一人暮らしを諦めて息子と同居したわけだが、月曜日から金曜日の昼間だけヘルパーさんに来てもらっている。
1時間半の時間を、食事の世話や洗濯など、おしゃべりと誤嚥がないように見守り。
3人のヘルパーさんが交代で曜日ごと決まっている。

その息子の家の隣家の娘さんが、赤ちゃんを産んで、里帰りをしていた。
ヘルパーさんに天ぷらを揚げてもらい、ヘルパーさんが他の用事をしているときに、その天ぷらを持って赤ちゃんを見に隣家に行ってしまった。
そのことに驚いたヘルパーさんから、注意された。
まあ、それはそうだ。
食事はあくまでも彼女のために作るものであり、息子の分も作らないし、まして隣家に持っていくために作るものではない。
かなりきつく注意されたようだ。
その同じ日に、ヘルパーさんが帰った後、ヘルパーの上司に当たる人が、そのヘルパーからの報告を受けて訪問。
その人にもきつく注意を受けた。
息子が仕事を終えて帰宅すると、テーブルの上にその上司からの手紙があった。
ことの顛末が書いてあり、よくよく言い聞かせるようにという内容で。
だから、息子が同じように母親に注意をした。

ここからがそのお母さんの凄さ。
つまりキレたのだ。
子供じゃないのだから、一度言えばわかる。
何度同じ説教をされなきゃならないのだ。
金を払っているのはあたしだ。
そんなにしつこくネチネチいうようなところはこっちからお断りだ。
ヘルパーの事業所なんていくらでもある。
そんなところやめてやる!!!

まあこんな感じだったそうだ。(笑)
息子はいつまでたっても息子だから、たとえ97歳でも母親の気性は分かっている。
一応、翌日にその事業所に電話を入れて、しばらく休むと伝えたそうだ。
慌てたのは事業所の方で、そのヘルパーではない別の曜日のヘルパーさんが来て、なんとかなだめにかかった。

彼からどうしたらいいだろうかと電話が来て、その話を聞いたときは、大笑いしてしまった。
素晴らしい97歳だねえということで。
産まれたばかりの赤ちゃんを見たいというお母さんの気持ちはわかるし、手ぶらじゃ行けないと思ったから、揚げたての天ぷらを持って行ったのだろうし、そういうところを汲めば、上司に報告なんてしないでそのヘルパーさんだけの注意で済ませるべきだったのかもしれない。
産まれたての赤ちゃんなんて、誰でもめったに見られるものではないのだから、見たいとおもうお母さんの気持ちはよくわかると私は言った。
97歳という年齢を考えると、事業所の方は最初から彼女の理解度が低いと思ったのかもしれないし、だから、報告を受けた上司が現れ、その上司が息子からもよく言い聞かせるようにしてくれという流れなんだろうと思う。
私は、その曜日の担当のヘルパーさんを替えてもらうか、あるいは事業所そのものを替えても一向に構わないと思うよと言った。
選ぶのはお母さん側だから。
お母さんへの注意の中に、法律で決まっていることだからという言葉があったそうで、だから、私は彼に言った。
だったら、商品券も受け取るんじゃない!と言えばよかったのにと。
去年の暮れに、お母さんから3人のヘルパーさんにお世話になっているからと商品券を渡しているのだ。
それを聞いた時にも、私はそんなことはやめたほうがいいと言ったのだ。
昔の人は義理固いから、お礼をしなければと考えるのかもしれないが、こういうことは割り切らねばならない私は思う。
貰い物の多い家だから、その都度ヘルパーさんたちにおすそ分けをしているが、それもどうかと思う。
そういうことはヘルパーは断らなければならないのだ。
それが決まり。介護法で。
あれもしてやった、これもしてやったって関係が、ヘルパーと利用者の中にあると、こじれたときに面倒なんだと思うよと私は彼に言った。
ヘルパーは訪問介護という職業で来ているのだから、家族じゃない。
訪問期間が長くなればそれだけ情が移ることもあるかもしれないが、それでも家族ではない。
そこにはある程度の節度が必要だろうし、注意をしたヘルパーは悪くないと言えば悪くないのだ。

アドバイスにならないアドバイスをしたが、その後、結局、そのヘルパーさんだけが事業所の考えで担当を降りてもらうことで決着がついたそうだ。

ちなみに、骨折をしたときは、認定は要介護4だった。
動けなかったから。
今回、新しい認定は要介護1になった。
96歳から97歳になって、要介護4から、3でもなく2でもなく飛び越えて1になる人なんてそうそうはいないと思う。
認知症のテストもクリア。
すばらしい。
普通は骨折した時点で、年齢から言えば寝たきりになる率のほうが高いのだから。


息子がギターを弾きながら、母親のために昔の歌を歌った。
母親はそれを聴いて言った。
「ギターは弾かないでくれ。寂しくなるから・・・」

なんてかわいい女性なんだろうか。

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